ナッジの一つである社会規範ナッジは、望ましい行動をしている他者について知らせることで望ましい行動への同調を促すものですが、よく行われている啓発メッセージが、意図せずにこの裏返しの状況を引き起こすことがあります。
「他の人の望ましくない行動を知らせてしまい、かえってその望ましくない行動が促進されてしまう」という現象が起こることがあるのです。
アメリカの国立公園では、来園者による貴重な木のかけらの持ち去りが常態化していたそうですが、そこで使われていたメッセージが
「あなたが持ち去る量は少しでも、1年間では14トンにもなるのです」
このメッセージは、持ち去りをやめさせようと来園者の良心に訴えているわけですが、他の多くの人が持ち去り行動をしていることを知らせてしまっていたのではないかと指摘されています。
そこでその公園で実際に実証してみたところ、他の人の持ち去り行動を連想させる看板を立てると、何の看板も立てないときよりも、持ち去り率が約2.5倍になってしまったそうです。
せっかく立てる看板やメッセージ、効果がないどころか逆効果になってしまっては意味がないですし、行動変容効果が見込めるものにしたいですよね。
もしかしたら、「〜はしないで」「〜をやめて」とストレートに伝えるよりも効果が高いメッセージや方法がナッジを活用することで見つかるかもしれません。
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