「残り●個!購入をお急ぎください」
「セール終了まであと●分(カウントタイマー表示)」
「ほかに●人がこの商品を検討中です」
オンラインショッピングのサイトでは、このような文言を結構見かけますよね。
これらの文言は、消費者の意思決定に影響を与えます。「今買わななければ手に入れられないかもしれない」という気持ちにさせ、結果として消費者の熟慮を妨げる可能性もあるため、ダークパターン(スラッジの一種)とされることもあります。
こうしたオンライン上のダークパターンへの意識啓発を行おうとする場合の課題があります。それは、そもそも人は「自分は詐欺には引っかからない」と思っていることが多い(自信過剰バイアス)ために、このような啓発をおこなってもなかなか自分ごととして情報を受け取ってもらえないのです。
そのような課題をふまえた上で行われた面白い実証実験をご紹介します。
フランスで行われた実証実験では、 偽のコーヒーマシンの広告を出し、それに引っかかった人を次の3グループにランダムに分け、グループごとに次の対応を行いました。
Source: BIT
1)何もしない(対照群)
2)詐欺にあったことを伝え、今後注意するよう伝える(介入群1)
3)詐欺にあったことを伝え、どのように詐欺を見分ければ良いかの簡単なルール(経験則)を教える(介入群2)
その結果、次も同様の広告に引っかかってしまう割合は、
1) 1.5%
2) 1.1%
3) 0.8%
となり、注意を伝えることと、簡単なルールを教えることのそれぞれ効果が見込める可能性があることがわかりました。(※統計的有意差はなし)
ちなみに、何も伝えなかった対照群には、実験終了時に広告が偽であることや実証の目的を通知したそうです。
このように一工夫した普及啓発の手法も考えられますね!
ご関心をお持ちになった方は、こちらからどうぞ📗
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